塗装の色あせ・艶引け

危険レベル★★★☆☆

メタリック車やクリアーを吹いたソリッド車は日光やけの影響は大きくありませんから、色あせの原因のほとんどは酸化劣化によるものです。艶引けは酸化劣化の他に小キズの集合も原因となります。おおむね、古くなれば徐々に色はあせ、艶は引けていきます。

原因

色あせ・艶引けは色々な要素が複合して塗装を痛めつけ、その結果として塗装が酸化し劣化してしまった状態です。

また古くなってくると塗装内の油分が飛んでカサカサのミイラ塗装になってきて、やはりその状態も色あせ・艶引け…として目に映ります。これを風化と呼びます。 風化は塗装の最終段階です。

大体の目安ですが、6年以内の色あせ・艶引けは酸化劣化、もっと経年した場合のそれは酸化劣化+風化と考えることができます。

塗装を劣化させる主な要因

酸性雨 塗装を全体的に酸化させたり、ウォータースポットで陥没させたりします
空気中の煤煙 塗装を汚し、その後酸化させます
チリ・ホコリ 塗装を汚し、その後酸化させます
鉄粉 塗装に食い込み内部を直接酸化させます
洗車キズ 塗装面の表面積を増やし、塗装が著しく酸化しやすい状態を作ります
鳥糞・虫・樹液他 部分的に強酸化反応・強アルカリ反応で溶かしたり、ひび割れさせたりします

 

酸性雨 塗装を全体的に酸化させたり、ウォータースポットで陥没させたりします 空気中の煤煙 塗装を汚し、その後酸化させます チリ・ホコリ 塗装を汚し、その後酸化させます 鉄粉 塗装に食い込み内部を直接酸化させます 洗車キズ 塗装面の表面積を増やし、塗装が著しく酸化しやすい状態を作ります 鳥糞・虫・樹液他 部分的に強酸化反応・強アルカリ反応で溶かしたり、ひび割れさせたりします

  • クリアーを拭いていないソリッド車(赤などは特に)は日光による色あせも考えられます。
  • メタリック車やクリアーを吹いたソリッド車は日光やけの影響は大きくありませんから、色あせの原因はほとんどが酸化劣化によるものです。
  • 艶引けは酸化劣化の他に小キズの集合も原因となります。←すりガラス現象
  • おおむね、古くなれば徐々に色はあせ、艶は引けていきます。←風化

二次的弊害

塗装が色あせ・艶引けすると美しくありません。
特にだからどうしたということはありませんが・・・ 皆さんはどう思いますか?

これなら良いですが。

これは美しくないですよね。

ならないようにするための対策

こまめに手入れをしていれば大体は大丈夫なはずです。
ただし、正確に言うと、こまめな手入れは痛みを防止しているわけではありません。痛みが目立ってくる前に短いサイクルで直している(あるいは除去している・あるいはごまかしている)・・・ということになります。
例えば除去を繰り返していると、塗装のR部分が薄くなってきて、やがて除去不可能になります。
例えばゴマカシを繰り返していると、ワックスやコーティングをした時だけキレイな状態ですが、素の状態はイマイチな車になってしまいます。

実際、1年目より2年目、2年目より3年目というように年々元の状態より悪くなっていきます。それ自体は仕方の無い事だと思いますが、問題はその程度です。 もし、やがてワックスをかけても今一つの状態になってしまう…という方は、手入れの方法・技術に問題が有ります。一般的に酸化するケミカル(塗装そのものよりも酸化しやすい)で塗装を酸化劣化から守る(完全に守るのは無理ですが)には一定のサイクルと一定の技術が必要です。したがって、自分なりには手入れをしているにもかかわらず車が痛んでしまい、思い通りの維持が出来ていない人は、何か別の方法・アイテムが必要です。

その別の方法・アイテムとして、太陽ポリマーの存在価値があるわけです。 塗装を酸化劣化から守るには、酸化するケミカルよりも、酸化しない太陽ポリマーが有効なことは自明の理です。
現在の車を思い通りに維持できなかった方は、次の車をご購入の際には是非太陽ポリマーを塗っておきましょう。

なってしまった場合の対策

色あせ・艶引けはその痛み具合の程度に応じて適当なコンパウンドを使用し、酸化被膜を研磨除去すれば比較的簡単にキレイになります。

簡単にキレイになる…というのは、そもそも色があせ、艶が引けているわけですから、(一応常識の範囲で)どんなにヘタクソな作業をしても、最初よりは何倍もキレイになる事は間違い無い…という意味です。光沢が戻って自分でもビックリすること請け合いです。

作業は手でやっても、電動ポリッシャーでやってもOKですが、それぞれ幾らかの慣れとコツが必要です。

手作業は、1に押力にムラ無く、均一に出来るかどうか…と、2にR部分(カド)ばかりこすらない…という2点が重要です。一般的に案外多くの方の車がプロショップへの入庫時に(普段のお手入れで)R部分ばかりが著しく磨り減っていて、すでに(それ以上の)研磨不能状態だったりすることからも2のR部分には注意が必要です。手作業は機械作業よりも研削力が高い(特にR部分)傾向にありますからパワーは抑え気味の方が良いでしょう(R部分)。

機械作業(ポリッシャー)はトータルで考えれば手作業よりも簡単で、ずっとキレイになります。やはりなるべく均一の押力で磨けるかがポイントです。機械を傾け過ぎてガガガッ…とか、車の上に落っことしてガン…なんてことも注意しなくてはいけません。でも、シングルポリッシャーで磨くのは大変面白いですから、『磨きがいのある車』『練習向きのボロイ車』をお持ちの方はシングルポリッシャーを購入して、その車で練習する事をお勧めします。その後のカーライフに一花咲かせる事が出来るでしょう。

状態に応じた適当なコンパウンドとは…
上記の写真のような相当ひどい状態であれば、クイック#0800〜1500から初めて一発仕上げに移った方が効率は良いです、写真の車よりマシな車は全てクイックで一発仕上げられます。
さらに仕上げたい場合は、そこからクイック#6000やクイックキズ埋め1を使いましょう。

いずれの場合も、また痛んでしまわないように、太陽ポリマーを塗っておきましょう。1度痛んでしまった車は人間の目ではキレイに仕上がっていても、マイクロスコープなどで見るとズタズタですから、太陽ポリマーは複数回塗って完全に被膜で覆うようにして下さい。

太陽ポリマーの場合(クリスタル5・GFストロンガー等他のGFシリーズも同じ)

太陽ポリマーの保護被膜は超薄っぺらな一見(といっても見えませんが・・・)頼りないものです。しかしこの被膜は非常に強靭で、洗車キズレベルは被膜がしっかり受け止め、そう簡単には突き抜けを許しませんから、塗装事態に直接キズが入ることはほとんど有りません。洗車キズは酸化を加速度的に進行させる要因ですから、とても重要な効果です。
また、太陽被膜は何と言っても『酸化しない』というのが生命線で、この被膜でちゃんと完全に覆われている限り(真空パック?)、塗装は安全です。

つまり、(仮に)新車のうちから太陽ポリマーでちゃんと保護してあれば、色あせ・艶引けはもちろん、塗装自体が何らかの変調をきたす事を抑えることができます。

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