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雨の日のギラギラ、イヤーな油膜を除去してスッキリ視界を確保するのがガラスクリーナー・油膜クリーナー(落し)の役目です。
でも、市販のクリーナー・油膜落しでスッキリさせても、案外すぐにまたギラギラになってしまいます。へたをすると最初より酷くなってしまうこともあります。
それはどうしてなのか?ちょっと考えて見ましょう。
多くのガラスクリーナー・油膜落しは油膜を除去しない
実は大概のガラスクリーナーはガラスをツルピカきれいにするための物で、汚れ(油膜)を取り除くための物ではないのです。
えっえっ?ちょっと分かりにくかったと思いますのでもう少し補足しますと・・・
普通、『ガラスクリーナー』と聞けば、『ガラスをクリーニングする物』と思いがちですが、実際には必ずしもそうではないのです。特に多くのガラスクリーナーは油膜を除去せずに、ガラスをきれいに(見えるように)するための物なのです。(もちろん正味きれいにするためのタイプもありますよ)
ガラスにワックスを塗ったことのある方ならお分かりの事と思いますが、ガラスクリーナーを塗った時のようにクッキリスッキリ視界になります。雨の日だって、最初のうちは絶好調のはずです。でも、やがて多くのガラスクリーナーのように油膜がギラギラしてきて運転しにくくなってきます。
つまり、多くのガラスクリーナーは正味のクリーニングではなく、ワックスできれいにしたのと同様とは言いませんが、似た方法でツルピカきれいを演出しているのです。
ガラスクリーナーは3種類に分けられる
もちろんガラスクリーナーがすべて上記手法というわけではなく、次の3つに分類されます。
1.油膜を平滑化し、きれいな油膜被膜を形成するタイプ 2.溶剤・洗剤などで油膜を除去するタイプ 3.研磨剤の力も借りて、油膜を除去するタイプ |
平滑化タイプ |
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上記のように、油膜が凸凹しているために乱反射でギラギラしていますが、平滑化タイプのガラスクリーナーや油膜クリーナーは成分で凹を埋めて平滑化し乱反射を起こらなくします。
ここでは、油膜の絶対量が減ったような絵にしてありますが、洗浄成分を含むものはこのようにやや減って平滑化します。洗浄成分をあまり含まないものは、上の絵の凹をそのまま埋めただけで平滑化されます(油膜の量は増えます)。
安易にツルピカになるものは、油膜を減らさない(補充する)タイプです。洗浄成分を含むものほど作業性は悪くなります(除去された分の油膜が邪魔をして平滑化にちょっと手間取る)。
いずれの場合も、雨中をしばらく走っていると、補充した分が取れたり、ワイパーでグチャグチャにされて、再び乱反射します。つまり平滑さが崩れた時点でおしまいです。
油膜で油膜を塗り固めることをくりかえしていると、何かの都合で油膜を除去する必要が出来た時に、超頑固油膜で苦労するかも知れません。
このタイプはガラス用ワックス、艶だし剤と考えましょう。ガラスにこだわる人からは油膜スプレーとも呼ばれています。当社では油膜のコーティング剤と呼んでいます。
油膜を除去するタイプ |
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上記のようになるのが、意味的には本当のガラスクリーナーや油膜落しだと思います。
しかし、あまり普及していません。わずかに、ガラス撥水加工に下地処理剤として使う3の研磨剤タイプが知られています。 当社の『ガラスポリッシュXG』300cc2,200円や『ガラスポリッシュFX』1L2,900円がこのタイプです。
2の洗浄して油膜を除去するタイプは非常に珍しく、当社で販売している『外窓専用ガラスクリーナー』4L2,900円が貴重な存在です。この手のガラスクリーナーはなまじ油膜を除去するため、全部除去するまでの作業中は、取れた油膜でギラギラし、安易な作業とは言えません。使ってみると、体外の人は『落ちの悪いクリーナーだなあ』と思うでしょうが、実際には油膜を落とす目的の油膜落しなんて、珍しいんですよ。 |
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