ガラス系、フッ素系、◯◯系

ガラス系って何だ?

さてガラス系だ、はてケイ素系だ、やれ○○系だ…といった感じでナントカ系大流行りですが、このナントカ系が違っても内容は大して違わない場合が多いようです。いや、と言うよりもナントカ系が特徴をあまり現していない場合が多いようです。通常ガラスがらみの有効成分を含めばガラス系になってしまうためガラス入り樹脂なのか、ガラス入りワックスなのかガラスが直接なのかがシークレットになってしまうからです。

つまり、いきなり○○系というところを気にするのは、前項でお話した第一・第二・第三世代という決定的違いを曖昧にした非常に意味の無い分類ということになります。

イチゴ系にはイチゴのショートケーキもあれば、イチゴ酒もあれば、イチゴジュースもあれば、イチゴのカキ氷もあるということです。まず最初にケーキ屋なり酒屋なりを特定しないと目的のイチゴ系にはたどり着けません。お宅のは何系?って聞くところから始めるのはナンセンスです。

第一・二世代のガラス系はガラスならではの具体的な効果が書いてない?

昔からほとんどのコーティング剤が謳っている効能は光沢の維持と汚れにくいという比較的無難なラインです。そしてガラス系だからこそという部分は、非常に光沢を維持する・非常に汚れにくいというように、非常にとか今までのものよりとかをくっ付けているだけです。その程度の説明をするために難しい化学式を並べたりして他との違いをアピールしていながら、具体的効果同士を比べると他と一緒です。つまり多くの製品はまどろっこしい方法で他と同じであるのでご安心下さいということをアピールしているのが現状です。つまり素敵な効果は無いということです。実際に書いてないですよね。

当社は自社製品をガラス系と呼んだことも書いたこともありません。意味が無いからです。酸化しないコーティングシリーズと呼んでいます。やはり重要なのはガラスでもセラミックでも良いから酸化しない被膜で車の塗装を酸化劣化からどれくらい守れるかってことだと思います。

第一世代のリバイバル品に注意

プロも含め多くの人たちは第二世代育ちです。第一世代をあまり知らない人があふれています。一旦ダメレッテルを貼られた第一世代のコーティング剤は建物・墓石・浴槽等のコーティング剤として余生を送っていたわけですが、最近の『スゴイコーティング剤』ブームに乗ってリバイバルしています。第二世代育ちの人達から見ると第一世代と第三世代の区別がつかず、混乱しているようですが当HPで勉強して目利きになって下さい。
昔からやってる人は懲りてるのですぐに分かるんですよ。

第一世代: 酸化しない物質入りの樹脂被膜 → 酸化するコーティング
       (スゴイんだけど弊害があるタイプ)

第二世代: 酸化しない物質入りのワックス被膜 → 酸化するコーティング
        (良い意味で大したこと無いタイプ)

第三世代: 酸化しない物質でできたコーティング被膜 → 酸化しないコーティング
        (スゴクて弊害が無いタイプ)

なぜガラス系という呼び方が流行ったか?

第二世代全盛の折、とつぜん沈黙を破って業界を台風下に巻き込んだのは何を隠そう弊社のパワーGFです。それまで弊社も含め各社従来型製品を販売していた平和な業界に突如『今までのコーティングは酸化するので保護効果はありません。』『一年間ノーワックスなんて意味なし。』『業界初!!塗装をちゃんと守るコーティング・パワーGF。』『いくら剣術(従来品)の腕を磨いても鉄砲(パワーGF)には勝てません。これからは鉄砲の時代ですから早く打ち方を勉強しないとやられてしまいます。』という声が鳴り響き、前日まで主力コーティング剤として販売していたパワープロテックにもこれは酸化するタイプなので…といった注意書きまで付けたからたまりません。そして毎月毎月そんなことを業界紙にも書いたわけです。2000年になると今度はHPまでオープンさせ個人ユーザーまで含めて広めたわけです。 この酸化しないコーティングがたまたまガラスコーティングだったことから、『ガラスは売れる!!』・・・ということになり、無数のガラス系が登場したものと考えられます。

知識と教養・・・クイズ:パワープロテックは何系?

当社のパワープロテックは従来品とパワーGFの中間に位置する従来品の中では相当進んだ商品です。10数年前の宣伝文句に『酸化に強い』という当時どこも書かなかった文言を使っています。フッ素の含有量が多いので一般的にはフッ素コーティングとなっています。ちなみに組成はsiとoが結びついたシロキサン結合です。あるガラスコーティング剤の発売元のHPを見ると、『シロキサン結合=si-o=ガラス』となっており、その会社の製品はだからガラス系…という説明でした。そういう意味ではパワープロテックはガラスコーティングなのかもしれません。

そこでいろいろなHPを回ってみたところ、おおむね昔シリコーンと呼んでいたものが、最近はsiつながりという拡大解釈でガラスと呼ぶ例が少なくないことが判明しました。つまりガラスが流行っている…というよりはガラスという言葉が流行っているわけです。

普通に考えれば、売ってる人も買ってる人も化学式なんて得意な人は少ないことですし、そんなところで説明してよく分からない話を作っちゃうよりは、日本語でもっと分かりやすくズバリと表現した方が良いと感じました。当社はなるべくそうする方針です。

○○系は従来品のジャンル分け

従来品とは酸化しない成分入りの酸化するコーティング剤のことです。例えばフッ素入りワックスとかセラミック入り樹脂とか。このように樹脂とかワックスを介在させてどのような有効成分(酸化しない物質)をくっ付けようとするか。それがフッ素ならフッ素系。ガラスならガラス系と呼ぶのが普通です。つまりベースがあって、そこにどのようなお役立ち成分を含むかによって、そのお役立ち成分を指して○○系というのが普通です。

つまり○○系・△△系というという分類をよりどころにすると、欲しいものに行き着けないと思います。

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